お客様の課題・ニーズ
昨今、SDGsの浸透にともない、製造業においても「水の使用量削減」は重要な課題となっています。特に食品関係の業種では、コンベアで搬送される製品を徹底的に洗浄する工程があり、その洗浄ラインでは数百個にもおよぶスプレーノズルが稼働しています。そのため、工場全体の水使用量は非常に多くなりがちです。
一方で食品関係の製品は、洗浄能力を低下させてしまうような“安易な節水”は決して許されません。そのため、節水は誰もが望むテーマでありながら、実現へは慎重な検証や実証試験が求められるという現実があります。

当事例は水量削減の課題があり、スプレーノズルの性能評価試験についてお困りであったお客様からお問い合わせにお答えした事例です。
【水量データと削減効果の試算】
例えば、ノズル1個あたりの流量が2L/min、これが300個設置されている場合。
- 1分間の総使用量:2L × 300個 = 600L/min
- 1日の総使用量(24時間稼働時):600L/min × 60分 × 24時間 = 864,000L
- 1ヶ月(30日間)の総使用量:864,000L × 30日 = 25,920,000L(約25,920トン)
もし、ここで20%の節水が実現できれば、約5,000トンの削減につながります。これは決して小さな数字ではありません。
※ この計算はあくまで一例であり、実際の削減効果は条件や工場ごとに異なります。
提案内容
お客様の工場では従来より当社のサイドスプレーノズルを使用していただいていました。そのサイドスプレーノズルの特性をもとに、お客様にて水量削減の目標値をご検討いただいた上で、試作ノズルの仕様について協議し、検討を進めました。
現在お客様の工場で使用しているヘッダー管はそのままで、設置しているスプレーノズルのみを交換することを希望されたため、スプレーの噴射角度や形状・噴射のパターンはそのままで水量のみを削減することになりました。
>サイドスプレーノズルの製品ページはこちら

試作・評価試験
お客様との協議の結果、複数種類の水量削減率に対応したサイドスプレーノズルの試作を行うこととなりました。ただし、このノズルはコンベアで搬送される製品の洗浄に使用されるため、高圧の強いスプレーを用いると製品が倒れてしまう恐れがあります。したがって、低圧でもスプレーパターンが崩れず、かつ水量削減率の要求を満たす必要があり、このような厳しい条件下でのノズル試作となりました。
また、性能評価試験では、弊社の測定評価技術サービスの一つである「水量分布測定」を用いて、スプレー分布の評価と、従来製品との性能比較を行い、十分な性能を確認ました。


